犀の角のように

H30年7月9日より勉強ブログになりました。32歳からの学び直しの記録です。

古着についてのとりとめのない話

最近古着についてなんとなく考えていたことを書き残しておこうと思う。

僕は現在31歳なのだが、学生時代は比較的洋服が好きな人たちに囲まれた環境にいた。そういった環境の中で見てきた「古着好き」はざっくりと2パターンに分類出来るような気がいている。

①古着オタク

古着という文化自体が好きで、洋服ごとブランドごとアイテムごとの歴史に関心がある人。TALONのジップの形状から年代を特定する、みたいなことが好き。

こういう人は古着屋でバイトをして、中にはそのまま就職した人もいたな。

②文脈に執着しない古着好き

古着自体への愛着や知識は人それぞれだが、その古着のブランドや歴史といった文脈自体にそこまで執着せず、自分の感覚で自分なりにそれらを取り入れて、「結果的にかっこよければそれでいいでしょ」といった人。

この辺はわりとヒップホップのサンプリングに似てるなと思っていて、サンプリングソース自体に愛着や敬意があるかはそこまで重要ではなく、出来上がったものがカッコよければそれでいいといった感じ。

 

当時の僕はどうだったかというと①と②を足して薄めた感じだっただろうか。服の成り立ちや歴史について調べるのは好きだったけど、古着メインになることはなく、手持ちの洋服に少し取り入れるくらいの感じだったと思う。

僕自身が歳を取り、地方に移って環境が変わったこともあるけど、今も東京には①のような人種はけっこういるんだろうか?少なくともインターネット上であまり見かけることがないような気がする。アメカジについて熱く語る中年ってどこに消えたんだろう。

それはさておき、僕が学生だった12年ほど前は「数年前のブランド古着を買う人」に対して、周りがあまりいい評価をしていなかったような気がする。

①や②の人から見ると、「洋服や古着に強いこだわりがあるわけでもなく、かといって自分のセンスで何かを提案してみせるわけでもなく、ただブランド品を安く買いたいだけ」に見えたんだろうし、まぁそう考えるのも納得はいく。

そして、2018年現在の十代後半、二十代前半にとってもそういった感覚が残っているのかについてすごく興味があるが、たぶんそのあたりの感覚はだいぶ変わっていて、そういったことを特に意識することなく、メルカリで自分の好きなブランドで検索してバンバン買ってるんだろうなと思う。

理由としては

①(当然ながら)スマホの普及でネットオークション、フリマアプリがより身近になった

②日本全体の所得水準の低下により新品の服が高く感じられるようになった

③00年代のファストファッション台頭以降、アパレルメーカーにまともな価値提案をする体力がなくなり、トレンドの力やトレンドの更新力が鈍くなった

④本質的な価値のない古い洋服を”ビンテージ”と称して粗い値付けで売っていることがネットを通して消費者にバレちゃった

みたいな感じなのかもしれない。

だからどうしたって感じだが、特にこれ以上の話は特にないです。

それはそうと、古着屋を巡っていた当時の記憶は今でもいい思い出だな