犀の角のように

H30年7月9日より勉強ブログになりました。32歳からの学び直しの記録です。

この不安解消してほしいんだけど、、、

ブームから数年遅れだけど、トマ・ピケティの「21世紀の資本」を読んで雷に打たれたような衝撃を受けた。政治にも経済にも特別明るいとはいえない自分だが、これまで見聞きしてきた様々なニュースや格差についてのひとつひとつの記事から得た情報が線で繋がって、今の世の中に対する自分なりの認識を持つことが出来、それは明るいものとは決して言えなかった。素人の妄言かもしれないし、むしろそうであってほしいんだけど、一人で抱えてると不安なので誰かに聞いて(読んで)もらいたい。

 

21世紀の資本」と現在の格差

トマ・ピケティは「21世紀の資本」で「資本収益率が、産出と所得の成長率を上回るとき資本主義は恣意的で持続不可能な格差を自動的に生み出す」と結論づけた。

噛み砕いて言うと、「資本主義社会において、お金を持ってない人と比べて元々お金(資産)を持ってる人はお金がお金を産んでどんどん金持ちになっていくよ。特に経済成長が落ち着いてくると差がどんどん出てくるよ。その結果、格差は社会が持続出来ないくらいまで進むよ」となる。まぁなんとなく知ってた話だが、それを膨大な調査によって実証したところがピケティの功績ということらしい。

いま、日本で普通に生活をしていても格差についての話は嫌でも目にすると思うけど、国内における格差は日本に限らずアメリカやヨーロッパなどの世界中の国でも大きくなっているみたいだ。

また、世界全体でみた格差もかつてないほど広がっているらしい。

1900年以降から現在までの間に同じように世界の格差が広がった時期があったけど、その時に何が起こったかというと第一次世界大戦、そして第二次世界大戦だそうだ。

要するに戦争という命に関わる状況になることで、ようやくお金持ちが自分たちの資産を戦費として徴収されることに同意せざるを得なくなり、お金持ちの資産が再分配されて富の偏りがなくなる、そして戦後になって資本主義が持続可能な格差に戻った後、再度資本主義を回していく、ということをここ100年の間に二回繰り返したことになる。1900年以前にも各国で格差が広がった時期があったが、その時に起こったことが例えばフランス革命であり、日本なら一揆となる。現在は世界が繋がっているグローバル社会なので、それが世界大戦になってしまうということみたいだ。

日本の戦後を生きた人たちが復興で大変だったのは確かだろうが、日本でも戦争で富の再分配が起こって国内の格差がなくなり、その結果若い人たちにもしっかりと給料が支払われ、若い人たちの消費によって戦後急速に経済が成長していったということになる。アメリカでも同様のことが起こったけど、現在のアメリカ国内の格差は現在第二次世界大戦と同じ水準にあり、更に広がっていきそうな感じだ。

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まとめると、「現在の資本主義のシステムでは格差は拡大しつづけ、少なくともここ100年の間に二回、世界大戦に発展した」となる。資本主義、なんて欠陥品なんだ……。

ピケティは本書でそれに対する解決策も提案する。それは「資本に対する世界的な累進課税」とのことらしい。噛み砕いて言うと、「所得だけじゃなく、お金持ちの資産(貯蓄、不動産、金融資産、事業資産etc)からも持ってる額に応じて税金取るで!しかも世界中の国でいっせいにや!」となる。

だけど、資本主義を導入しているすべての民主主義国家でこういった税制の法律を通そうとなると、世界中の国のあらゆる人が「自分の資産がたとえ減ろうとも、それによって世界が安定するなら協力する」というマインドセットになる必要がある。それはたぶん現状無理だと思う。そもそも政治家が資産家だったりするのでそもそも議題になるのかどうか……。

ネタバレになるけど、今年上映された「ブラックパンサー」という映画はまさにそういう映画だった。この映画のラストは「国王である主人公が世界の争いごとを回避するため、自国にとって不利益になることも覚悟の上で世界の国々に自国の技術や資源、つまり富を再分配をする」というものだった。この映画がアメリカから出てきたことにはとても意味があると思うけど、おそらくアメリカが国力を低下させるリスクを追った上で、世界に先立ってこの税制を導入するのは難しそうだ。

トランプの「アメリカ・ファースト」、アメリカ第一主義とは多分そういうことだと思う。おそらくこれから何年後かはわからないけどアメリカと中国の争いが火種となり世界大戦へと向かっていく可能性は十分にあるような気がする。その理由を自分なりにまとめてみたけど、考えれば考えるほど不安になるので、誰か大丈夫だよって言ってほしい。

もし世界の国々で資本に対する課税が導入出来るとしたら、この第三次世界大戦を経て、世界中の人たちがその反省から価値観を転換させた後になるのかなとかも思ったりする。

 

中国の現状

以下に貼った最近の幾つかの記事からわかることですけど、

中国全人代、国家主席の任期撤廃 習氏3期目可能に :日本経済新聞

中国14億人「完全管理」へ AI監視カメラ+顔認証+ネット履歴+犯罪歴…… (1/4) - ITmedia NEWS

顔認証メガネで旅行者をスキャン —— 中国、すでに7人を駅で逮捕 | BUSINESS INSIDER JAPAN

中国政府とIT大手の気詰まりな結婚 - WSJ

 まず、そもそもとして一党独裁政権の国家主席の任期を撤廃するという話、普通に大ニュースじゃないですかね?その憲法の改正の投票が無記名であるのも関わらず3000人中2958名が賛成っていう異常すぎる権力の集中は本当にやばいと思う。

その上、中国国内のIT企業も完全に管理下に置いて情報統制が出来、町中のAI監視カメラがネットワークと繋がって顔認証で個人をすぐに特定でき、警察官が顔認証メガネで人々を監視しはじめてる状況ですよ。

これ、習近平の思いひとつで思想犯(と政府が認定した人間)の取り締まりが楽々出来ちゃう状況ですよね。デモで街に出てても、すぐそれが誰なのか特定されてしまう。IT技術を手にしたナチス親衛隊、ゲシュタポみたいな方向に行くような未来しか見えないですけど大丈夫なのかな?って思いませんか?国家主席の任期を撤廃すると報じられた時に中国国内でもかなり反対の声が上がったらしいですけど、そこで声をあげた知識人たちを今後の思想犯予備軍としてリストアップしててもおかしくないなって思います。

人口が14億人近くいて自国内で経済がほぼ周り、IT技術もまさにアメリカに追いつかんとしているナチスドイツみたいな国が日本のお隣に出来たらどうしようってビビってます。中国の動向は本当に注意深くみていかないといけないなと。

 

北朝鮮情勢

ここしばらくの間に大きな変化がありました。平昌オリンピックでの韓国との友好ムードの演出があり、米朝首脳会談の実現が決まりました。核ミサイルの取り扱いについても北朝鮮が譲歩するようなことを言っていて、まだ信頼出来ないですけど米朝の緊張はやわらぎそうです。

でも多分これって、国際社会から孤立して中国との貿易が貿易額の9割を占める北朝鮮にとって、米中の戦争が始まって中国側につくことになると実質中国の従属国みたいになるので、今のうちに国際社会側に近づいて、戦争ではアメリカ側につきたいって話でしかないと思うんですよね。違うかな?

戦争になった時、中国から「お前核ミサイルをアメリカに打てよ」って北朝鮮が言われても断れないし、打った後の責任を中国は取らないですよね多分。そういう話なのかと。小国の独裁者が大国の独裁者を恐れただけっていう……。

 

日本の今後

で、これが佐藤正久外務副大臣の今年の3月15日のブログなんだけど、

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なんていうか、もうこの先アメリカと中国の戦争に至るというのが不可避である、という書きぶりですよね。

この戦争は第二次世界大戦の続編みたいな気がして、

イデオロギー的には、民主主義+資本主義vs社会主義市場経済 

競い合うのは、科学技術ではなくIT技術

って感じで、市場経済のシステムを取り入れて第二次世界大戦時の社会主義の弱点を改善した形での社会主義国家からのリベンジなのかと。

そうなってくると、アメリカ側には韓国、日本だけでなく、フランス、イギリスとかも当然加わってきて、中国側にはロシアがつきますよね、みたいな。

安倍政権以降、この極東アジアが戦場になる戦争で中国と地理的に近い日本が国土を守るためには日米同盟に守られた専守防衛では無理だから、憲法を変えて教育も変えて、戦争出来る体制を整えるのが急務という考えで突っ走ってきたんだと思うと全て腑に落ちるというか。そして、その大義のためなら、国民への嘘も法案の強行採決も、公文書の改ざんも辞さない、ってことだと思うんです。それが飲み込めた時に、なんかあーあ、これはマジっぽいぞと。日本会議国会議員懇談会のメンバーに軍事、防衛のスペシャリストである石破茂もいるのね……あぁなるほど……って思ったというか。

 

この戦争について

正直、もしそうなったら民主主義国家にとっては超やばい相手だなって思います。

この戦争では世界各国がIT技術を兵器、諜報、情報統制、監視などなどにフル活用することになるはずで、国家間のハッキングなんか当たり前になりそうなので、多分公文書なんかはブロックチェーンで運用するのは必須ですよね。

世界中の国の人が自国に対する安心感を喪失し、国の信頼の上に成り立っている自国の通貨への信頼も揺らいで、そういう大きなパラダイムシフトの時にビットコインなどの分散型暗号通貨が世界中でほぼ同時に実利用されはじめるのかなとも思います。そして、戦後の世の中でVR(バーチャルリアリティ)という技術が大きく育ち、VR空間という国境のない大きな一つの国のような世界の基軸通貨になっていくのかも。

科学技術を競った第二次世界大戦の最後に「核」という現在でも扱いきれないものが生まれたわけだけど、この戦争でも何か生まれるのかもしれない。例えば……量子コンピューター×AI(人口知能)で生まれる超AIみたいな……。

第二次世界大戦後の世界では核を含めた科学技術の善用悪用という話がめちゃくちゃ大きな課題になったと思うんですけど、第三次世界大戦後はIT技術の善用悪用がこれまで以上に大きく問われることになりそうな気がします。

いずれにせよ本当にこの世界大戦が起こってしまい、もし中国側が勝ったら、つまり第二次世界大戦でドイツ側が勝った世界線みたいなものなので暗黒時代に突入する感じありますよね。

でも中国は歴史上何度も世界のトップに立っている。

大丈夫かな??不安で不安で。