犀の角のように

H30年7月9日より勉強ブログになりました。32歳からの学び直しの記録です。

AI(人工知能)、VR(バーチャルリアリティ)、ビットコインが合流していく未来

 

これから僕が書く未来予想図がどこまで現実的なものなのか全然わからないですし、実際の開発の現場にいるわけでもなく技術的な裏付けを持っているわけでもない僕がどこまで書いていいのかももはやよくわからないのですが、こんな風になるのかなー、なんて考えていることをまとめてみました。

 

世の中や科学、テクノロジーが発達していく時、独立した何かがそれ単体で大きくなっていくというイメージではなく、色々なものが相互に繋がって新しい何かを生み出していくと考えないといけません。Aという研究結果とBという研究結果を土台にCという研究がなされます。あるいはAというテクノロジーとBというテクノロジーを土台に新しい製品やサービスが生まれ、世の中を変えていく。といった感じです。

AI(人工知能)とVR(バーチャルリアリティ)、ビットコイン(を代表とする非中央集権型の仮想通貨)について語られる時、現在ではそれぞれの技術単体で何が出来るかという話が中心になりがちですが、それぞれが少しずつ育っていった未来ではこれらの技術が合流し、新しい社会や文化を作っていくのかなと僕は考えています。この記事ではそんな未来の予想図を描いてみたいと思います。

 

【それぞれの技術の現在】

AI(人工知能)

近年のディープラーニングのブレイクスルー以降、急速に発展しています。この3つのテクノロジーの中では、最も世の中に入り込んでいるものになります。これからはIoT(モノのインターネット)という時代がきて、あらゆるものがインターネットと繋がり人工知能が搭載されていきます。Google HomeAmazon Echo、HomePodなどのスマートスピーカーが先鞭をつける流れとなりそうです。AIに関してはすでに実用レベルに達していますが、これから先を含めた長い目でみたときに現在はまだ完全に序章で、行き着く先は全く見えていません。

VR(バーチャルリアリティ)

説明が難しいけど、コンピュータ上に作られた世界、及びその世界に実際の感覚を伴って身を置く技術のこと、という言い方でいいだろうか。

Facebookが母体となっているOculus社のOculus Riftマイクロソフト社のHoloLensを中心にVRを実現するためのデバイスが出てきていますが、まだまだこれからの技術です。当面はゲームなどのエンタメの分野を中心にお金が回る仕組みを作っていきながら大きく育っていくことと思います。

VRの技術が発展していくと、もちろん現実では体験出来ないことをバーチャルな世界の中で味わうことも出来ますが、かつての「セカンドライフ」の再チャレンジのような流れにはなってくるのかなと思います。セカンドライフが失敗に終わった理由はおそらく簡単で、当時の技術では仮想世界のモノの価値や利便性が現実世界のそれと比べて著しく低いにも関わらず、その物珍しさが投機に結びついてしまったからです。セカンドライフの頃と比べ、現在は様々なモノが電子情報になっており、今後もその流れが進むため、ヴァーチャルリアリティの中で受け取るモノの価値と現実世界でのモノの価値の差は埋まってきています。さらにはその仮想現実の中で出来る表現であったり、発信出来ることが生み出す価値も全く変わってきます。ここでは、そういった方向性での想像を膨らませてみたいと思います。

ビットコイン(を代表とする非中央集権型の仮想通貨)

PoWをコンセンサスアルゴリズムに採用する通貨としての機能に特化した仮想通貨は、国や企業といった管理者を持たないお金です。

現在はまだ投機によって売買されている状態で、社会的にもまったく制度や環境が整っておらず、仮想通貨自体のエコシステムもこれから整えていく段階です。さらにスケーラビリティ、送金手数料、ボラティリティなどの様々な課題を抱えています。しかしながら、それらは技術の発達と時間の経過によって少しずつ解決に向かっていくのではと思います。

そうなった時に、これからの未来において、相手(人間性やその人の住んでいる国、その他あらゆること)を信頼していなくても、その相手との間に企業や国を通さなくても、個人間で問題なくお金のやりとりが出来る非中央集権型でトラストレスなお金が意味を持ってくると考えています。それについては後々説明します。

 

【人の考え方や価値観について】

世の中が変わっていく時や新しいものが広まっていく時には、テクノロジーの進歩とともに人間の考え方や価値観も変わっていかなければなりません。テクノロジーが人間の価値観を変えることは勿論ありますが、その時代の人の価値観で全く理解出来ないものは普及しません。そして、たくさんの人の価値観が一気に大きく変わることはないので段階を踏んでいく必要があります。

ここ10年の人の価値観の変化を考えた時に、SNSの存在抜きには語れません。

個人がそれぞれにメディアを持ち、自由に自分自身を発信出来るようになりました。そして人は誰かの発信する情報に価値を見い出し、「いいね」をつけます。その流れで出てきたのが、数万人単位のフォロワーを持つtwitterユーザーであり、ブロガー、インスタグラマー、YouTuberなどです。なんとなく嫌煙してしまう人も多そうですし、それが駄目ではないと思いますが、出てきたことは必然だと思います。

さて、次に起こること、起こってきていることは個人が発信する何かに、それを受け取った個人が直接お金を払うということです。

わかりやすい例がSHOWROOMの生配信サービスです。個人がリアルタイムの動画配信を行い、それを観ている人がギフトという形で投げ銭を行っています。今はこういったあり方の黎明期なので、出ている人はアイドルが多いです。そのため、性的な価値にファンが投げ銭していることに違和感を覚える人がいるのはわかります。ただ、これから少しずつこういったサービスが広まってきて、感動や知的興奮をくれる人の配信に投げ銭をするようになってくると思います。例えば、亡きスティーブ・ジョブズがもし生きていて、新商品のプレゼンをする映像をこういったサービスの上で行ったら、きっと多くの人が投げ銭するはずです。日本で言えば落合陽一さんが語る未来にも投げ銭したい人は多くいるのではと思います。noteというメディアはテキストと画像などを使って個人がそういった価値を発信し、投げ銭を行うサービスともいえます。

さらに時代が進むと、twitterの「いいね」のようなカジュアルなところでも、例えば1円単位での少額の投げ銭が出来るようになっていくかもしれません。

 

さて、ここで少なくとも二つの疑問が浮かびます

一つは、「あれ、僕はあの人に100円を投げたのに、なんでプラットフォーム(SHOWROOM)が何%か持っていくの?」ということ、もう一つは「国を跨いだ投げ銭ってどうすれば出来るの?」ということ。

国を跨いだ投げ銭は、それがある程度まとまった額であればプラットフォームを通してクレジットカードなどを使って今の世の中でも実装出来そうです。しかし、少額の投げ銭は現在の海外送金のあり方では実現が難しい。こういったケースにおいては個人間で国を跨いでリアルタイム送金が出来る仮想通貨に優位性が出てくるのは間違いないだろうなと思います。

 

続いて、最近面白いものが出てきました。バーチャルSHOWROOMERの東雲めぐです。東雲めぐについてはこちらに詳しく書きましたのでご覧ください。

東雲めぐはまだ今年の3月に出てきたばかりなのでこれからますます人気が出ていくと思いますが、今の時点でファンの熱は熱く、投げ銭もガンガン行われています。

ファンは東雲めぐの発言や動作が声優によるものだと知っていますが、声優のファンというわけではなく、東雲めぐというバーチャルな存在自体のファンとして投げ銭してるように思えます。 

さて、それではこの先AIが更に進歩して人間らしい振る舞いが出来るようになり、東雲めぐの声優の役割をAIが担うようになった時、人はガワもバーチャル、中身もバーチャルの存在に果たして投げ銭をするでしょうか。初音ミクもある意味それに近いプロジェクトですが、初音ミクには音楽という付加価値がついています。そうではなく、AIが普通の人間のように普通に喋っている状況に投げ銭が行われるのかということです。

ここが少し未来の人間の価値観の変化における大きな壁になりそうですが、僕は多少時間がかかっても投げ銭がおこなわれるようになると思っています。

外見の話でいえば、sayaというプロジェクトにも触れなければなりません。

不気味の谷を超えたsayaのような存在にAIが乗って喋り出した時、人はそれをどう扱うのでしょうか。

仮にバーチャルリアリティの世界に東雲めぐのようなアバターであったり、sayaのような女の子がいて、普通に会話をしているとします。その時、人はそのアバターや女の子の中身がAIなのか、はたまた人間なのかを見分けることが出来るのでしょうか。

 

バーチャルリアリティが実現した世界で】

まとめに入ります。

今後、バーチャルリアリティの世界でセカンドライフの再チャレンジがなされると、その世界の中ではCGキャラクターのアバターや人間の形をした存在がそれぞれ自由に行動するようになります。その存在との会話は、リアルタイム翻訳によって言語の壁は存在しません。

そして、そのバーチャルな世界、というよりも現実世界とは別の一つの社会の中で様々なモノやサービスの売買が行われたり、音楽ライブのようなパフォーマンスに対する投げ銭が行われます。

しかし、その世界の中で会話をしている相手や取引をする相手、ライブパフォーマンスを行っている存在がどの国の人なのか、男性なのか女性なのか、そもそも人間なのかAIなのかすらわからないといった世界になります。

そこでは、国の信頼の元に成り立っている法定通貨よりも世界中に分散された台帳で運用されるビットコインのほうが信用に値するお金ということになり、売買の相手がどこの国のだれであろうと、それがAIであろうと、トラストレスに取引が出来るビットコインが使われるように思います。

 

 

といったような未来の世界観は、現時点のテクノロジーの発展スピードや最新の開発状況を調べていると夢想してしまいます。

実現するかしないか、全く別の形になるのかは正直言ってわかりません。

こういった世界にワクワクするのか困惑するのか、拒否反応を示すのかも人それぞれだと思います。

しかしながら、望む望まざるに関わらず世界がすごいスピードで変わっているのは確かだろうと思います。